ビタミンとミネラルは微量栄養素とも呼ばれ、ごく少ない量で私たちの健康を保つために働いている大切な栄養素です。ビタミンとミネラルは同じようなものと思われがちですが、ビタミンは生物がつくり出した有機物であるのに対し、ミネラルは無機物という違いがあります。
最近では、必要なビタミン、ミネラルが、きちんと摂れていない人が増えています。慢性的なビタミン・ミネラル不足が続くと、体にさまざまな不調が現れ、ときには重大な病気につながりかねません。あなたは、栄養バランスのよい食事がしっかり摂れていますか? 日ごろ気になっている症状やライフスタイルをチェックして、健康管理に役立てましょう。
1934生まれ。東京大学農学部卒業後、お茶の水女子大学教授などを経て、現在、お茶の水女子大学名誉教授。
人間の体に必要な栄養素は、大きく糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルに分類され、5大栄養素と呼ばれています。なかでも必要量の多い糖質、脂質、タンパク質は3大栄養素といいますが、これらの栄養素を体の中で有効に利用するための潤滑油のような働きをしているのが、ビタミンとミネラルです。食物は体内で消化・吸収され、活動のエネルギーとなったり、体の構成成分になったりしますが、ビタミンやミネラルが不足すると、この働きがうまく行われず、体にさまざまな不調が起こってきます。ビタミンとミネラルはほとんど体内で合成できないので、毎日の食事からコンスタントに摂取することが大切です。思うように摂れない場合はサプリメントで補うのも1つの方法ですが、ビタミンAなど一部の脂溶性ビタミンやミネラルは、摂りすぎるとかえって健康を損ねてしまうことがあるので注意しましょう。また、ビタミン、ミネラルをいくら多く摂っても、肝心の3大栄養素をきちんと摂らなければ無駄になってしまいます。栄養はあくまでもバランスよく、過不足なく摂ることを心がけてください。
日々の生活を振り返り、当てはまる答えをチェックしてください。
あなたのビタミン・ミネラル不足度をチェックします。