骨や関節、筋肉などの痛みを主症状とする病気をまとめて「リウマチ性疾患」と呼んでいますが、「関節リウマチ」はその代表的な病気の1つです。現在、日本には60~70万人の患者がいるといわれ、男女比は1対4で圧倒的に女性に多くみられます。関節リウマチは放置すると関節の痛みや変形がどんどん進んでいくため、発症のサインにいち早く気づき、早期に適切な治療をスタートすることが何よりも大切です。あなたは、手や足の関節に気になる症状がありませんか? さっそく、チェックしてみましょう。
1969年慶応義塾大学医学部卒業。同大学附属病院内科助手、防衛医科大学校第1内科講師、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター、同大学附属青山病院助教授などを経て、’96年より同教授。専門はリウマチ、膠原病の臨床とその免疫学的検討。
関節リウマチは、関節を包んでいる滑膜という組織に炎症が起こる病気です。初期には手足の関節の痛みと腫れがおもな症状ですが、進行するにつれ、関節を構成する骨と軟骨が壊れて変形し、日常の動作が不自由になるなど、生活にさまざまな支障をきたすようになります。
関節リウマチの発症には免疫機能の異常が関係していることがわかっていますが、原因についてはいまだ不明の点が多く、治療法も確定的なものはありません。ただし、新薬の登場などで治療は近年大きく進歩しており、ほとんどの人が症状を上手にコントロールしながら日常生活を送れるようになっています。
関節リウマチは発症前に健診などでその危険を予測することが難しいため、自分で初期症状を見逃さないことが大変重要です。今回は、こんな症状のある人は受診をお勧めしますという、受診の目安となるようなチェックリストをご紹介したいと思います。心配な症状があれば早めに専門医を受診し、詳しい検査を受けるようにしてください。
日々の生活を振り返り、当てはまる答えをチェックしてください。
あなたの関節リウマチ危険度をチェックします。