心配事を抱えて食欲がなくなったり、緊張で胃が痛くなったりした経験はありませんか?何かにつけてストレスの多い現代社会は、胃にとって過酷な状況です。ストレス性の胃のトラブルに対処するために、症状や生活習慣をチェックしましょう!
福島県立医科大学卒業。医学博士。浜松医科大学附属病院心療内科科長、日本薬科大学統合医療教育センター長・教授等を経て、現職。専門分野は心療内科、東洋医学、全人的医療、慢性疼痛、実存分析。
胃はストレスによってトラブルを起こしやすい臓器です。これは、胃の働きが自律神経によってコントロールされていることと関係しています。自律神経には活動時や緊張時に働く「交感神経系」と、リラックス時に働く「副交感神経系」の2つがあります。通常はこの2つがバランスを取りながら働いているのですが、ストレスを受けるとバランスが崩れ、胃の働きにも乱れが生じます。その結果起こるのが、胃もたれ、食欲不振、胃痛、胸やけといった様々な胃のトラブルです。現代の社会環境からストレスを完全になくすことは困難ですが、自分なりの工夫でストレスの原因から上手に間を置く工夫をし、ストレスをためないよう心がけましょう。また、気になる症状が続く場合は、早めに内科や胃腸科、消化器科を受診し、検査と治療を受けるようにしてください。
※注意:胃の具合が悪いので胃カメラを行っても胃はなんともないということがよくあります。こうした場合、「機能性胃腸障害(NUD)」とチェックされます。この場合、悪いのは胃ではなく、膵臓のことがあります。血液検査で、膵機能を調べてもらってください。膵臓もストレスに大変弱い臓器です。胃の真裏にあるため、胃の症状と間違えることが多いので、要注意です。
日々の生活を振り返り、当てはまる答えをチェックしてください。
あなたのストレスと胃のトラブル度をチェックします。