今年も残すところあとわずかとなりました。年末年始は何かと忙しく、疲労やストレスがたまりがち。そのうえ、ご馳走を食べたりお酒を飲んだりする機会も増えるので、胃腸のトラブルが多くなる時期です。よく見られるのは、胃もたれ、胃痛、胸焼け、腹部膨満感、食欲不振、便秘、下痢などですが、こうした症状があっても放置してしまうという方も多いのではないでしょうか? しかし、ほんのわずかの症状が病気を告げるサインのこともあり、軽視は禁物です。あなたは、胃腸に気になる症状はありませんか? 胃腸をいたわる生活を送っていますか? さっそく、チェックしてみましょう。
昭和大学医学部大学院修了後、昭和大学理事などを経て、現在志賀クリニック(東京都中央区)院長。『新胃・腸病退治百科』など著書は230冊にも及ぶ。
胃腸は日ごろの生活習慣を反映して、症状が現われやすい臓器です。暴飲暴食、刺激の強い飲食物の摂取、栄養バランスの悪い食事、喫煙、冷えなどは、胃粘膜にダメージを与えたり、胃腸の消化吸収機能を低下させたりして、胃腸のトラブルの原因となります。また、胃腸は緊張や不安など精神的ストレスの影響を受けやすいことも特徴です。胃腸の働きは自律神経によってコントロールされているので、ストレスによって自律神経の働きが乱れると、胃腸にさまざまな不調を引き起こすことになります。近年、増加している胃・十二指腸潰瘍や過敏性腸症候群は、ストレスが原因の胃腸病の代表といえるものです。
また、潰瘍にはピロリ菌の成熟がその原因となっていることが、近年つきとてられています。従ってその除去も大切な健康維持の対策となります。専門医による検査を受けることをすすめます。
胃腸の健康のためには、よい食習慣を身につけることが大切なのはいうまでもありませんが、生活全般を整えて全身のコンディションを良好に保つこと、上手にストレスコントロールをすることもたいへん重要です。さらに、年に1度は健診を受け、心配な症状がある場合は、早めに医師を受診するようにしましょう。
日々の生活を振り返り、当てはまる答えをチェックしてください。
あなたの胃腸のトラブル度をチェックします。