近年、ピロリ菌が胃の病気の発症に深く関係していることがわかってきました。日本では中高年の感染率が高く、日本人に胃がんが多い大きな理由と考えられています。あなたのピロリ菌危険度をチェックして、胃の健康管理に役立てましょう。
1957年生まれ。82年北海道大学医学部卒業。市立稚内病院内科、国立療養所西札幌病院内科、北海道大学医学部附属病院第3内科、札幌拘置所医務課長等を経て2016年より現職。医学博士。日本消化器内視鏡学会指導医、日本消化器病学会指導医等を務める。
ピロリ菌は人の胃の粘膜にすみつく細菌で、正式には「ヘリコバクター・ピロリ」といいます。ピロリ菌に感染すると胃の粘膜が炎症を起こして急性胃炎から慢性胃炎へと進み、この状態が長く続くことで、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎、胃がんといった病気を発症するリスクが高まることがわかっています。現在、日本人全体の約40%がピロリ菌に感染しているといわれますが、年齢別に見ると、10~20代の若い世代では10%前後なのに対し、60代以上は80%と高率です。これは、上下水道などの衛生環境が整っていない時代に食べ物や井戸水などを介して感染したためと考えられています。ピロリ菌に感染しているからといって、必ずしも上記のような病気になるわけではありませんが、胃がん予防のためにも、できるだけ早いうちに除菌するのが得策です。なお、ピロリ菌感染の有無は病院で検査を受けない限りわかりません。このチェックは、早めに検査を受けるべきかどうか判断するときの材料の1つとしてください。
各項目について正しいと思う答えをチェックしてください。
あなたのピロリ菌危険度をチェックします。