一般にかぜと呼ばれている病気の医学的な病名はかぜ症候群。かぜ症候群は、おもに上気道(空気の通り道)の急性の炎症のことをいいます。かぜ症候群の原因の80~90%はウイルス感染です。そのほか、寒さやアレルギー、細菌感染などがあげられます。
さて、かぜに注意しなければいけない季節です。自分のかぜ症状をチェックしてみましょう。
1971年東京慈恵会医科大学医学部専門課程卒業、同小児科。WHO西太平洋地域事務局伝染性疾患予防対策課課長、国立感染症研究所感染症情報センターセンター長などを経て、2012年より現職。新型コロナウイルス感染症対策分科会構成員も務める。
かぜのおもなウイルスとしては、おもに呼吸器に感染するライノウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルスなどのほか、かぜの症状だけでなく目の病気や下痢症などの原因ともなるアデノウイルスがあります。また、かぜ症状も起こしますが、髄膜炎など中枢神経系の感染を起こすことが知られているエコーウイルス、コクサッキーウイルスなどがあり、その数は200種類以上といわれています。インフルエンザウイルスをはじめ、多くのウイルスは、冬に流行します。しかし、エコーウイルスやコクサッキーウイルスは高温・多湿の状態を好むため、夏に発症しやすく、よくいわれる夏かぜの原因です。
日々の生活を振り返り、当てはまる答えをチェックしてください。
あなたのかぜ症状をチェックします。