人間の日常は、労働と休養の繰り返しです。疲労とは、休養を促す体のシグナルで、正常な生理現象のひとつです。しかし、十分な休養をとらなかったり疲労が回復しないまま肉体を酷使したりすると、倦怠感や肩こり、不眠、胃腸障害、集中力の低下、意欲の低下などの症状が起こります。
現代人の約7割が疲労感を自覚し、そのうちの4割近い人が6ヵ月以上の慢性的な疲労を感じているといわれています。さまざまな病気の原因にもなりかねない「疲労」は甘く見てはいけません。気をつけて生活するには、まず、自分のパワーがどれぐらいあるのか、認識しておくことが必要です。さて、あなたのパワーは不足していないでしょうか。チェックしてみてください。
1985年、東京慈恵会医科大学大学院修了後、同大学健康医学センター・センター長などを経て、2009年より同大学大学院健康科学教授として現在に至る。専門は予防医学、生活習慣病。
疲労は、細胞の活動エネルギーの不足や疲労物質(乳酸など)の蓄積、ビタミン・ミネラルなどの不足によって起こると考えられます。特に、現代人の疲労は、仕事量が多い、長時間労働、ストレス、睡眠不足などがからみ合って生じているようです。
しかし、「ちょっと疲れただけ」と軽く見ていると、日常生活に支障をきたしたり、さまざまな病気を引き起こしたりして、生命に危険を及ぼすこともあるので、注意が必要です。ですから、パワー不足は慢性化させず、生活習慣の改善や食生活の見直しによって、疲れにくい体をつくっていくことが大切なのです。
日々の生活を振り返り、当てはまる答えをチェックしてください。
あなたのパワー不足度をチェックします。