近年、ワクチン接種の呼びかけを目にするようになった帯状疱疹。帯状疱疹の発症にかかわるリスクとして、免疫力を低下させる生活習慣や基礎疾患、年齢など様々な要因が分かっています。あなたの日々の過ごし方や持病の有無などから帯状疱疹のリスクをチェックし、早期発見、早期治療にお役立てください。
日本皮膚科学会皮膚科専門医・医学博士。東京慈恵会医科大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院皮膚科に入局。その後、社会保険大宮総合病院皮膚科、富山医科薬科大学ウイルス学講座などを経て、2014年に中野皮膚科クリニックを開業。専門とする単純ヘルペスや帯状疱疹の研究・診療に加え、アトピー性皮膚炎の治療や一般的な皮膚疾患、皮膚外科、美容皮膚科にも対応している。
帯状疱疹とは、水ぼうそうの原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスが引き起こす、発疹などの皮膚症状と痛みが現れる病気です。子どもの頃に水ぼうそうにかかる人が多い日本人の場合、約9割がこの水痘・帯状疱疹ウイルスを保有していると見られています。年齢にかかわらず発症しますが、特に50代で大幅に発症率が増加し、80歳までにおよそ3人に1人がかかるとされています。
体の中で潜伏していたウイルスが活動を始め、帯状疱疹を発症するのには免疫力の低下が影響します。特に、水ぼうそうにかかってから時間が経過しウイルスに対する免疫が落ちている人や、疲れやストレスが過多になっている人、膠原病や糖尿病などの病気を抱えている人、免疫の働きを抑える薬を使っている人などは発症する可能性が高くなります。近年は20~40代の発症も増えており、さらにアメリカでは、新型コロナウイルスに感染した人は帯状疱疹の発症率が高まることが報告されています。
帯状疱疹は発症した際に適切な処置をしないと、神経痛や神経麻痺などの後遺症が残ったり、髄膜炎や脳炎といった合併症を招いたりする病気です。日頃から疲れやストレスをためない生活を心がけ、気になる痛みや発疹がある場合はすぐに皮膚科を受診しましょう。
日々の生活を振り返り、当てはまる答えをチェックしてください。
あなたの帯状疱疹のリスクをチェックします。