通勤途中にお腹が痛くなってトイレに猛ダッシュ……。こんな症状を繰り返すと辛いですね。あなたのその下痢・腹痛は、もしかするとストレスが原因かもしれません。適切なケアで毎日を快適に過ごすために、まずは気になる症状や生活習慣のチェックを!
筑波大学医学専門学群卒業後、東京大学医学部心療内科を経て、1986年から東急病院に勤務。その後、同病院心療内科医長兼現職に就任。専門は心身医学、産業医学、森田療法。日本心身医学会専門医。著書に『過敏性腸症候群の治し方がわかる本』(主婦と生活社)など。
最近では、ストレスによる下痢に悩む人が増えています。胃や腸などの消化器は自律神経によってコントロールされていますが、ストレスの影響で自律神経の働きが乱れると、大腸のぜん動運動が強くなり過ぎて、便の水分が十分に吸収されないまま排出されてしまいます。これが、下痢の症状です。逆にストレスによってぜん動運動が弱くなり過ぎた場合は、大腸の中で必要以上に便の水分が吸収され、便秘になることもあります。ストレス性の下痢は、検査をしても消化管自体には炎症や潰瘍などの異常が見られません。こうした下痢を「機能性下痢」と呼びますが、その代表的な病気が「過敏性腸症候群」です。腸の働きを整えるためには、ストレスをできるだけ少なくするとともに、規則正しい生活を心がけ、自律神経の働きを整えることが大切です。症状が続く場合は、内科や消化器科を受診してください。そのような内科的治療で治らない時には、心療内科を受診するとよいでしょう。
日々の生活を振り返り、当てはまる答えをチェックしてください。
あなたのストレスによる下痢危険度をチェックします。