「日本人の4人に3人が経験者である」といわれるように、今や国民病といわれるくらいになった病気が「痔」です。多くの人が痔の悩みを抱えて生活しているのに、おしりの病気であるため、「恥ずかしい」、「人にいいたくない」などといった意識を持つ人が多いようです。しかし、痛みや出血などの自覚症状があるのに治療を受けずに放置していると、症状が進行して悪化させてしまうことになりかねません。痔についての正しい情報を得て早期に発見し、早めの治療を受けておしりをいたわってあげましょう。
1961年生まれ。東京女子医科大学大学院卒業。東京山手メディカルセンター大腸肛門病センター勤務を経て、2000年、マリーゴールドクリニック(東京・赤坂)を開設。日本臨床肛門病学会技能指導医・評議員。日本大腸肛門病学会専門医・指導医・評議員。
痔の原因は、便秘や下痢、ストレス、いきみによる刺激、長時間の座りっぱなしや立ちっぱなしなど、生活習慣によるものがほとんどです。痔には大きく、痔核(いぼ痔)、裂肛(きれ痔)、痔ろう(あな痔)の3つのタイプがあり、それぞれ進行状況によって、薬物治療や手術などの対処の仕方があります。タイプによって症状は、出血だけだったり痛みを伴ったり、炎症を起こすなど違いがありますから、どのタイプかを正しく知ることが大切です。
現在、痔の患者の男女比率は大よそ半々です。だれでもがなりうる病気、2本足で歩くようになった宿命だともいわれます。まず原因を知って早期に治療し、なるべく手術をしないために生活習慣の見直しをしていきましょう。
日々の生活を振り返り、当てはまる答えをチェックしてください。
あなたの痔の危険度をチェックします。