便通は健康のバロメーターといえるほど、私たちの体にとって大切なことです。便秘や下痢は、多くの人が軽く考えているようですが、生活習慣の見直しや食生活の改善が必要だったり、消化器の異常を表すサインであったりするのです。
お通じのトラブルを解消するには、その仕組みを知り、ゆとりを持った規則正しい生活習慣を身につけることが大切です。お腹が発する不調信号を正しく理解し、早めに対処することが健康を保つことにもつながります。
さて、あなたのお腹はSOSを発していませんか?
自治医科大学大学院医学研究科修了。日本消化器病学会認定専門医、日本ヘリコバクター学会ピロリ菌感染症認定医、日本抗加齢医学会専門医、米国消化器病学会国際会員。『新しい腸の教科書』(池田書店)他著書多数。
食べ物は、胃・十二指腸で分解されて小腸に流れます。小腸では必要な栄養素が吸収され、その残りの液体は大腸に入り、右半結腸で水分が吸収され、左半結腸で徐々に固形状になります。その後、S字結腸にためられて、便になるまでには24~72時間かかります。
朝起きて脳が目覚めると、結腸が排便を送り出すぜん動運動を始め、食べ物が胃に入ると結腸へ指令が伝わってぜん動運動が活発になります。そして、便が直腸に達すると便意が起きるのです。
便通に不快な症状がある場合、誤った生活習慣や食生活をしていることや、腸の働きに何らかのトラブルが起きている可能性があります。さあ、あなたの快便度をチェックしてみましょう。
日々の生活を振り返り、当てはまる答えをチェックしてください。
あなたの快便度をチェックします。