ビタミンBの一種であるパントテン酸にカルシウム塩が付加した成分です。パントテン酸は体内で補酵素として働き、脂質、糖質、タンパク質の代謝にかかわります。また、他のビタミンと協力して、副腎皮質ホルモンの合成や皮膚の健康維持を助ける栄養素としても知られています。
体力低下時のビタミン補給、口内炎、湿疹、皮膚炎などの症状緩和等に使用されるほか、便秘や便秘に伴う肌あれの改善などにも用いられています。
多量に摂取することによって、より健康が増進するものではありません。定められた摂取量を守って使用してください。
パントテン酸の"pan"は「いたるところ」、「どこにでもある」という意味のギリシア語に由来します。その名の通り、パントテン酸は自然界に広く分布し、様々な食品に含まれているため、通常の食事をしていれば不足することはめったにありません。また、一部は腸内細菌により合成されています。
ただし、カフェインを含む飲み物やアルコールを多く摂る人は、パントテン酸を消費しやすくなります。抗生物質などをのんでいる人も、腸内細菌からの供給が期待できないため、食事でしっかり補給するようにしましょう。特に含有量が多いのは、レバー、肉類、魚介類、納豆などです。
パントテン酸が不足すると、エネルギー代謝の異常や障害を起こし、初期には疲れやすくなったり、食欲がなくなったり、便秘になったりといった症状が見られます。さらに進行すると、めまい、頭痛、動悸、不眠、知覚の異常などが起こることが知られています。