サンヤク(山薬) (さんやく)Dioscorea japonica Thunberg

サンヤク(山薬)

作用と特徴

漢方で用いられる生薬で、ヤマノイモ科のヤマノイモまたはナガイモの根茎の皮を除いて乾燥させたものです。デンプン、糖タンパク質、アミノ酸、ステロールなどのほか、デンプン分解酵素のジアスターゼ(アミラーゼ)や、活性酸素を除去するカタラーゼを豊富に含み、滋養強壮作用、男性ホルモン様作用、免疫賦活作用、抗炎症作用、血糖降下作用等を持ちます。
漢方処方で「八味地黄丸(はちみじおうがん)」、「啓脾湯(けいひとう)」、「六味丸(ろくみがん)」などに用いられ、健康食品や栄養ドリンクなどにも配合されています。

注意事項

病気の治療を受けている人、妊婦または妊娠していると思われる人、胃腸が弱く下痢しやすい人、今までに薬などでアレルギーを起こしたことがある人は、使用前に医師または薬剤師に相談してください。
使用後、発疹、発赤、かゆみ、食欲不振、胃部不快感、腹痛などの症状が現れた場合は使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。

ちょっと一息

山芋の名前あれこれ

サンヤクの原料である「ヤマノイモ」は、別名を「自然薯(じねんじょ)」または「薯蕷(しょよ)」ともいいます。日本の野山に自生し、長芋よりも細く長く成長し、粘りが強くて味が濃いのが特徴です。一部で栽培もされていますが、天然ものは流通量が非常に少なく、貴重な食材といえます。
一方、「ナガイモ」はより入手しやすく、身近な食材です。ナガイモにはいくつもの品種があり、イモの形によって細長いものを「長芋」、平たいものを「銀杏芋(いちょういも)」または「大和芋(やまといも)」、塊になったものを「捏芋(つくねいも)」と呼ぶことが多いようです。
「ヤマノイモ」も「ナガイモ」も滋養に富み、しかも消化酵素のジアスターゼを多く含むため消化吸収もよい優秀な食材。古くから「山のうなぎ」といわれるほど精力がつくことでも知られています。「サンヤク(山薬)」という名は、まさに山の薬であったことからきているのでしょう。


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製品の効能とは異なりますので、詳しくは製品の解説をご確認ください。

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