オルリスタット (おるりすたっと)Orlistat

作用と特徴

オルリスタットは脂肪の吸収を抑える内臓脂肪減少薬の有効成分です。通常、食事中に含まれる脂肪(トリグリセリド)は、すい臓から分泌される脂肪分解酵素「リパーゼ」によって分解され、吸収されますが、オルリスタットはリパーゼに結合して不活性化させ、脂肪(トリグリセリド)が分解されるのを防ぎます。分解されなかった脂肪は吸収されることなく、そのまま便として排出されます。食事で摂取した脂肪の吸収を低下させることにより、内臓脂肪を減少させて、その結果、腹囲を減少へと導きます。

注意事項

オルリスタットは飲食物に含まれる脂肪の吸収を低下させ、便として排出させることから、脂肪分の多い食事を摂るほど脂肪の排泄(はいせつ)量が増え、油が漏れる、放屁(おなら)とともに便や油が出る、便に脂肪が混ざるなどの事象が現れやすくなります。また、用法・用量を厳守する他、食事を摂らなかった場合や脂肪がほとんど含まれない食事を摂った場合には、使用を控える必要があります。

ちょっと一息

要指導医薬品とは?

オルリスタットを有効成分とする薬は、薬局・薬店で薬剤師から指導を受けて購入する「要指導医薬品(2024年3月現在)」に指定されています。対象者は18歳以上で、腹囲(へその高さ)が男性は85cm、女性は90cm以上、3カ月以上前から生活習慣改善の取り組みを行い、定期的に健康診断を受けている方に限られます。
「要指導医薬品」とは、一般用医薬品とは異なり、医療用医薬品(処方薬)に準じたカテゴリーの医薬品のこと。ダイレクトOTC(医療用医薬品での発売を経ずに、始めから薬局などで購入できる医薬品)やスイッチOTC(医療用医薬品から一般用医薬品に移行した医薬品)で、発売や移行して間もない医薬品や劇薬が該当します。
要指導医薬品は、一般用医薬品としてのリスクがまだ確定しておらず、安全・適正に使用する必要があるため、薬剤師の指導が必要なのです。そのため購入は対面のみとなり、インターネットでの購入はできません。


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※この内容は成分の一般的な特徴について記したものです。

製品の効能とは異なりますので、詳しくは製品の解説をご確認ください。

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