100年人生をパートナーと健やかに

LOH症候群を防ぐ
暮らし方マニュアル

男性本人の努力も必要ですが、周囲がサポートすることでLOH症候群は予防できます。
パートナーと仲良く健やかな生活を送っていくために、
小さなことから変えていきましょう。

食事

健康はまず毎日の食卓から。テストステロンの分泌を抑制する高脂肪、高カロリーの食事を避け、バランスのよい食事を意識しましょう。他愛のないことでもいいから食卓での会話も楽しんで。

タンパク質は玉ねぎやニンニクと一緒に

テストステロンを増やすには、良質なタンパク質をしっかり摂ることが重要。特にアミノ酸が豊富な羊肉や牛肉がおすすめです。テストステロンをつくる精巣は活性酸素による酸化に弱いので、抗酸化作用のある玉ねぎやニンニクと一緒に摂るとよいでしょう。

亜鉛を含む食材を定期的に取り入れる

亜鉛は抜け毛、薄毛などにもかかわる男性ホルモンにとって大切な栄養素。貝のお味噌汁を週1回は取り入れるなど、定期的に摂取しましょう。カキやレバー、ウナギなども効果的です。

コレステロールもテストステロンの味方

動脈硬化の原因といわれてきたコレステロールは、実はテストステロンの材料であることが分かっています。シラス干しや鶏卵、イクラなどを適度に取り入れると、テストステロンの増加につながります。

補いきれない栄養はサプリメントで

毎日食事のサポートをするのが難しい場合はサプリメントや漢方薬を補助的に使ってみるのも一案。例えば「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」などの漢方薬は、テストステロンを増やす作用があります。薬剤師に相談してみましょう。

運動

スポーツは、最も効果的にテストステロンの分泌を促す方法です。毎日の習慣として取り入れたり、たまには仲間とチームスポーツを楽しんだりすれば、ストレス解消にもなりますよ。

サッカーや野球などのチームプレーで適度な競い合いを

チームスポーツをしていると、より効果的にテストステロンが分泌されます。仲間内での競争心、リーダーシップなどの適度なプレッシャーも社会性ホルモンであるテストステロンの分泌促進に有効です。

背筋がピンと伸びた姿勢を維持する

肩甲骨をキュッと中央に寄せ、背筋を伸ばすとテストステロン値が上がるという研究結果が出ています。「負け」の克服である背筋がピンと伸びた姿勢は、狩猟文化の時代から続く、現役男性の指標なのかもしれません。

運動を毎日の習慣に!

適度な運動をして筋肉を刺激すると、テストステロンが消費され、さらなる分泌が促されます。運動を毎日の習慣に取り入れて、テストステロン分泌のサイクルをつくりましょう。

海や山に出かける

テストステロンは交感神経を刺激することでつくられます。自然という自分のテリトリーではない場所で、未知や恐れを肌で感じる体験が、挑戦心や探究心を生み、テストステロン増加のきっかけになるのです。

負荷が大きい運動は避けて適度な運動を

取り入れる運動は有酸素、無酸素運動のどちらでもOK。ただしマラソンなどの負荷が大きい運動はテストステロンが消費される一方のため、ウォーキングなどの軽めの運動がおすすめです。

マインド習慣

ストレスはテストステロンの最大の敵。とはいってもストレス社会から距離を置くのは難しいものです。ストレスを上手に解消できるよう、リラックス&リセットする方法を2人でいろいろ試してみて。

睡眠時間の確保が最重要

テストステロンがつくられるのは夜中の1~3時の間。その時間帯を含めて、6時間以上睡眠をとることが、テストステロンがしっかりつくられる条件です。仕事の繁忙期は職場近くのホテルに泊まるなどの提案をしてみては。お財布にはちょっと堪えますが、パートナーの健康を思えば安いものです。それほど睡眠は大事なのです。

照明はほの暗く、明る過ぎるのはNG

質のよい睡眠には眠る前の習慣が重要。スマホ画面のブルーライトや明る過ぎる照明は交感神経を刺激し、眠りの妨げに。睡眠前の1~2時間はスマホの電源はOFFにし、明るさを抑えた間接照明でゆっくり過ごしましょう。

利害関係のない友人との時間を大切に

同窓会から帰ってきたパートナーが生き生きしていた、という経験はありませんか?利害関係のない友人との懐かしいおしゃべりや適度な競争心がテストステロンの分泌を促しているのです。

おしゃれをして外出する

社会性ホルモンであるテストステロンは、他人から認められると分泌量が上昇します。素敵な装いをほめられ、また外に出たくなる、というよい循環をつくり出すなら、「今日はすてきね」の一言は妙薬かも!?

女性ならではのサポートを

パートナーシップで
更年期を乗り越える!

女性らしいちょっとした気遣いが、テストステロン向上のきっかけになることもあります。
パートナーの元気がないかな?と感じたら、思い切ってあなたからアプローチしてみて。
パートナーの健康や気分が上向くと、2人の毎日もより健やかなものになるはずです。

腕を組んで街を歩く

男性は女性と一緒に歩くだけで、テストステロンが増加します。男性が気恥ずかしそうにしても腕を組んだり手をつないだりして外出してみて。あなたに承認されている実感が生まれ、心身がハツラツとするでしょう。

家庭でとにかく「ほめる」!

男性はテストステロンの影響で社会的承認や自分の居場所がなくなると、元気がなくなってしまいます。そんな時はあなたが積極的にほめてあげて。ほめられるとドーパミンが分泌され、テストステロンも増える、というよい循環が生まれます。

一緒に出かけられる趣味を提案する

ハイキングや旅行など、運動と外出を兼ねた趣味を一緒に始めるのもおすすめです。2人で一緒に通える習い事もよいでしょう。新しいことへのチャレンジや探究心、前向きな気持ちが健康へのカギに。

円満の秘訣

「平等」を求めるより「ご褒美」を!

働く女性が増え、男女の家事や子育ての分担についての話題が増えてきた近年。男性が家事に参加する時に、どうしても女性は家事の平等な負担を考えてしまうもの。でも、ここでも男性と女性にはホルモンによるマインドの違いが。「テストステロンは『狩り』のホルモン。『食器を洗ったら(ご褒美に)ビールを1本飲んでいいよ』など、仕事とご褒美の因果関係を明確にすることで前向きに参加する気持ちになるのが男性」と堀江先生。健康も夫婦円満もホルモンのコントロールから。何だか発想の転換が必要ですね。