75%は危険域。生理不順や生理痛に悩まされていませんか。少しでも快適に過ごせるよう、生活の見直しをしたほうがよさそうです。
生理不順には、周期が24日以内の「頻発月経」と、39日以上の「稀発月経」、月経のない「無月経」があります。これらの原因の約70%が脳の視床下部に問題があるといわれています。ストレスや無理なダイエット、激しい運動、不規則な生活などが視床下部を障害し、「性腺刺激ホルモン」の分泌がうまくいかなくなり、排卵をしなかったり遅延排卵が起こったりするのです。また、下垂体の機能の異常、卵巣の異常、甲状腺機能亢進症・低下症、薬の副作用などが原因のこともあります。病気が考えられる場合は、婦人科医に相談したほうがよいでしょう。
生理不順が続くときは、まず生活改善をしていきます。無理なダイエットはやめる、バランスのよい食生活を送る、ストレスをためない、十分に睡眠をとる、規則正しい生活のリズムを守る、過度な運動を避ける、体脂肪率を正常範囲に保つなどのことを、毎日続けていきましょう。
生活改善をしても症状が改善されないときは、なんらかの病気が原因かもしれません。早急に婦人科に受診することをおすすめします。
1970年、群馬大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学産婦人科学教室に入局。同教室助教授などを経て、東京・銀座に楠原レディースクリニック(Tel:03-3535-1117)を開設し、現在に至る。