あなたは今のところ、熱中症の危険度は低いようです。ただし、体力の過信は禁物。気温が急に上がった日などに無理をすると、熱中症の危険度がアップします。普段あまり運動をしていない人が急に運動をしたり、旅行などで長時間歩き回ったりするときも要注意。あらかじめ水分を十分に摂り、途中も適度な休息と水分補給を心がけるようにしましょう。
熱中症は高温多湿の日、日射しが強い日、風が弱い日、急に気温が上昇した日などに多く発症します。また、気温がそれほどでもなくても、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体内に熱がこもって熱中症になりやすくなります。こうした日は激しい運動を避け、屋外では日陰を選んで歩いたり、日傘や帽子で日射しを避ける工夫をしましょう。暑い時期の服装は、吸湿性や通気性のよい素材で、熱を吸収しない白色系のものがおすすめです。
1981年大阪教育大学大学院修了後、神戸大学医学部助手・助教授を経て、’97年より現職。この間、ペンシルバニア州立大学ノル生理学研究所客員研究員。温熱生理学、とくに体温調節機能の発育・老化のメカニズムを専門に研究。