体を芯から温める薬膳レシピ

冬は寒さから体が冷えやすくなります。冷えは免疫力を低下させ、かぜなどの病気を招きやすくしてしまいます。まさに「冷えは万病のもと」。薬膳の知恵を活かして体の中から温めましょう。

監修プロフィール
うえき・ももこ 植木 もも子 先生

管理栄養士・国際中医師・国際中医薬膳管理師

冬の薬膳Point

しょうがや酒粕など体を温めて血の巡りを促す食材を活かし、冷えから体を守りましょう。巡らすための血を増やすことも大切です。ブリやイカなどに含まれるタンパク質は血をつくります。さらに緑の濃い野菜に含まれるカロテンや葉緑素、きのこ類には抗酸化作用があり、免疫力を高めてくれます。

01 しょうが入り酒粕みそ鍋

しょうが入り酒粕みそ鍋

体を温め、血を巡らせる力の強いしょうがと酒粕を使ったぽかぽか鍋。チンゲン菜も血の巡りを促してくれます。旬のブリは血をつくり、巡りを助けます。たっぷりのきのこで免疫力を高めましょう。


材料

(2~3人分)286kcal・塩分1.4g/人(1/3量)

  • しょうが(すりおろす)…10~15g
  • 人参(皮をむきピーラーで薄く細長くスライス)…150g
  • ねぎ(3〜4cmの斜め切り)…1本
  • きのこ(えのき・しめじ・舞茸など。石づきを取り食べやすい大きさにほぐす)
       …300g
  • チンゲン菜(軸と葉を切り分け、軸は食べやすい幅に切る)…大1株
  • ブリ(流水で洗い水気を拭き3cm大にし、塩少々と酒大さじ2を振りかけておく)
       …3切れ
  • だし汁(昆布・カツオ)…3~4カップ
  • 酒粕…大さじ2
  • みそ…大さじ3

作り方

①鍋にだし汁を温める。温めただし汁を少量取り分け酒粕とみそを溶いてから、鍋にみそ漉しで溶き入れる。すりおろしたしょうがも加えて混ぜる。

②①が煮立ったら人参、ねぎ、きのこ、チンゲン菜の軸、ブリの順に入れる。再沸騰したらアクを取り除き、チンゲン菜の葉も加えて火を止める。

※ブリの代わりに生サケ、生タラ、しゃぶしゃぶ用豚肉でもおいしい。青菜も小松菜、春菊などお好みで。うどんや焼き餅を加えてもおいしい。
※高血圧の方は、煮汁の摂取を控えめに。

02 酸味の少ない和風ピクルス

酸味の少ない和風ピクルス

冬が旬のブロッコリーとゆずはビタミンCを多く含み、抗酸化力の高い食材です。イカは血を養います。酢の物が苦手な人でも食べられる優しい味わいで、常備菜にもぴったりです。


材料

(作りやすい分量:2~3人で2~3回分)、90kcal・塩分0.5g/人(1/6量)

  • イカ(ワタを抜いて薄皮をむき、足の吸盤は手でしごく)1杯(冷凍イカなら100g)
  • ブロッコリー(2cm大に切る)…1/2個(150g)
  • ゆずの皮(白いわたを除き1cm幅にし端から千切り。水にさらし水気を切る)
       …1/4個分
  • 人参(皮をむき7~8mmの輪切り。直径の大きい部分は2~4等分に)100g
  • つけ汁
        水…大さじ3
        酒…50㎖
        田作り用じゃこ(頭と腹を取り除く)…20g
        昆布(1cm幅に切る)…10cm
        塩…小さじ1
  • ゆず果汁…1個分

作り方

①イカは1枚に開き、松笠切りにしてから1~2cmの大きさに切る。エンペラと足も食べやすい大きさに切る。小鍋に酢・酒各大さじ3と塩小さじ1/3(分量外)を入れて沸騰させる。塩が溶けたらイカを加えてひと混ぜし、再沸騰したら火を止める(煮過ぎると硬くなるので注意)。

②鍋につけ汁の塩以外を入れて火にかける。沸騰したら人参と塩を加えて混ぜ、再沸騰したら火を止める。

③大きめの耐熱性ボウルにブロッコリーを入れてゆずの皮を散らし②の汁を熱いうちに回しかける。①のイカを水気を切って加え、落としぶたをして室温に冷めるまで置く。冷めたらゆず果汁を加えて混ぜ、2時間ほどおけばできあがり。

※③で玉ねぎやカリフラワー(2cm大)を加えてもおいしい。
※イカの代わりにエビ(殻と背ワタを除き、塩でもみ洗い)でもよい。①と同じ手順で。
※冷蔵で4~5日保存可能。必ず消毒済みの保存容器に入れること。


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