薬膳では、春は冬にため込んだ不要な物を排出し、解毒する季節です。
解毒作用をもつ肝臓(薬膳では肝)が疲れやすくなり、さらに胃腸(脾胃)の機能が低下すると、だるさを感じます。旬の食材の力で体を整えましょう。
管理栄養士・国際中医師・国際中医薬膳管理師
旬の春キャベツはビタミンUと食物繊維が豊富。
胃粘膜を修復するビタミンU(別名キャベジン)、抗酸化作用のあるビタミンC、肝臓の解毒機能を高めるカロテンが豊富です。
春キャベツの甘味は脾胃(胃腸)の「気」の不足から来るだるさを改善します。さらに肝(肝臓)の働きを助ける酸味、排出を促す苦味を加えるとパワーアップ。
春キャベツが脾胃(胃腸)を助け、ひき肉が血を作って肝(肝臓)の働きを助けます。
材料(2~3人分)261kcal・塩分1.1g/人(1/3量)
・春キャベツ…外側の葉6枚、中心の葉少々
・マッシュルーム(軸を取り粗みじん切り)…1パック
・合いびき肉…300g
・酒…大さじ3
・塩…小さじ1/3
・玉ねぎ(すりおろす)…大さじ3
・パセリ(みじん切り)…1束
・にんにく(みじん切り)…小1片
・コンソメ顆粒…小さじ1/2
・白ワイン(または酒)…大さじ3
・人参(薄切り)…1/2~1/3本
・じゃがいも(薄切り)…小1個
・ローリエ…1枚
・塩・こしょう…各少々
① 春キャベツはゆでて水気を切り、冷ます。ゆで汁は取っておく。マッシュルームは耐熱容器に入れ、レンジで1分加熱して冷ます。
② 肉だねを作る。ボウルに合いびき肉、酒、塩を入れてねばりが出るまでよく混ぜ、玉ねぎ、パセリ、にんにくの順に加えてその都度よく混ぜる。①のマッシュルームを汁ごと加えて混ぜ、6等分にする。
③ ①の春キャベツの中心の葉を丸めて置き、これを包むように②を広げ、さらに外側の葉、②と交互に重ねていく。最後に手で丸く形を整えて鍋に入れる。①のゆで汁2と1/2カップにコンソメ顆粒を溶かし、鍋に注ぎ入れて白ワインを加える。周りに人参とじゃがいもを入れ、ローリエをのせて蓋をし、火にかける。
④ 沸騰したらアクを取り、再び蓋をして中火で10~15分煮る。春キャベツが柔らかくなり、肉に火が通ったら塩・こしょうで味を調える。
⑤ 人数分に切り分けてスープ皿に盛り、人参とじゃがいもを添えてスープを注ぐ。
柑橘の酸味と香りが、肝(肝臓)の働きを促して機能をよくします。
材料(3~4人分)113kcal・塩分0.2g/人(1/4量)
・春キャベツ…1/3個
・いよかん・ポンカン・オレンジなど好みの柑橘
(果肉を房から出し、粗くほぐす)…1個
・ハム…4枚
・ドレッシング
マスタード…大さじ1/2
マヨネーズ…大さじ1
レモン汁…大さじ1
オリーブ油…大さじ2
※ハムの代わりにツナ、サラダチキン、スモークサーモン、コンビーフ、冷凍シーフードのワイン蒸し等でもおいしい。春キャベツと柑橘だけで作れば3日間は保存可能。
① 春キャベツはよく洗って水気をしっかり切り、千切りにする。ハムは半分に切ってから太めの千切りにする。
② 大きめのボウルにドレッシングの材料を入れてよく混ぜ、①の春キャベツを加えてあえる。
③ ②に柑橘と①のハムを加えてあえ、器に盛りつける。