インフルエンザの予防で効果的なもののひとつは、インフルエンザのワクチン接種です。ワクチンによる感染予防効果は50%程度と言われています。もし発症しても、インフルエンザの重篤化を防げるため、接種を心がけましょう。ワクチンの効果が持続するのは6カ月程度で、接種してから体内で免疫がつくられるまでに個人差はありますが2〜4週間かかります。インフルエンザの流行は例年11月頃に始まり、1〜3月にピークを迎えることから、流行前のワクチン接種を心がけてください。
ワクチン接種だけでは発症を防ぐことはできません。また、例年と異なるタイミングでインフルエンザが流行することもあるため、1年を通して次のようなケアでインフルエンザの予防を心がけるとよいでしょう。
ウイルスを目で確認することはできませんが、共有して使う場所や物には多くのウイルスが付着しています。ウイルスが付着している場所は、あまり汚れが目立たないため、普段は掃除をしない所でもあります。インフルエンザが流行する期間、家庭内にインフルエンザ感染者が出た場合は、特に念入りに掃除するよう心がけましょう。
また、インフルエンザウイルスが付着しやすい場所に触れた後は、石けんで入念に手洗いしましょう。
自治医科大学大学院医学研究科修了。日本消化器病学会認定専門医、日本ヘリコバクター学会ピロリ菌感染症認定医、日本抗加齢医学会専門医、米国消化器病学会国際会員。『新しい腸の教科書』(池田書店)他著書多数。