排尿痛の原因

排尿痛の多くは、尿路の細菌感染が原因

排尿時の痛みは、主に尿路に細菌が進入して起こります。その中でも、女性や高齢者に多く見られるのが「膀胱炎」です。膀胱炎を起こした細菌が腎盂(じんう・腎臓でできた尿が集まるところ)にまで達すると「腎盂腎炎」を起こすこともあるので、注意が必要です。男性に多く見られるのは「前立腺炎」「尿道炎」です。

  • 排尿痛の原因①:膀胱炎
     排便などでいったん体外に出た大腸菌などの細菌が、何らかのきっかけで肛門から尿道へと入り込み、膀胱に侵入して炎症を引き起こすのが膀胱炎である。女性は尿道が約4㎝と、男性約20㎝と比べて短く、細菌が膀胱に侵入しやすい状態にあるため、膀胱内に炎症が起こりやい。特に20〜40代の女性に多く見られ、トイレの我慢し過ぎや、性交渉がきっかけでかかることが多いといわれている(急性単純性膀胱炎)。また、膀胱や尿道にもともと病気がある上に、加齢によって膀胱の働きが低下すると、排尿後も膀胱に多くの尿が残ってしまって膀胱内で細菌が繁殖し炎症を起こしてしまう(慢性複雑性膀胱炎)。
男性と女性の尿道の違い
  • 排尿痛の原因②:前立腺炎
     細菌が尿道から侵入して、尿道を囲む前立腺に炎症が起こる病気を「細菌性前立腺炎」という。前立腺肥大を合併して発症することもある。適切な処置をしないと慢性前立腺炎になる可能性がある。原因ははっきりしないが、長時間のデスクワークや運転などによって、前立腺が接触や振動などの刺激を受けることに関連して起こると考えられている「非細菌性前立腺炎」もある。
  • 排尿痛の原因③:尿道炎(クラミジア尿道炎、淋菌性尿道炎)
     尿を排泄する尿道に炎症が起こるのが尿道炎で、若い世代の大部分は性感染症によって起こる。尿道炎を起こす代表的な細菌は淋菌とクラミジア。いずれも直接接触で他の人にうつしてしまう感染症なので、症状が現れたら速やかに医療機関を受診する必要がある。淋菌やクラミジアは、男女共に不妊症の原因、女性では母子間の感染を起こすので、早めの治療が必要。

「尿路結石」も排尿痛の原因になる

細菌感染以外の原因で起こる排尿痛の中で頻度が高いのは、「尿管結石」です。腎臓内でできたカルシウムやシュウ酸の結晶が尿管にまで流れ落ちると、尿の流れが結石によって妨げられ、排尿時に激しい痛みが起こります。結石が尿道にとどまる「尿道結石」では、強い排尿痛と共に排尿障害を伴うこともあります。尿管結石は女性より男性の方が2~3倍多く、30~50代に多く発病します。

また、前立腺がんや膀胱がんの症状として排尿痛が起こることもあります。



この記事はお役に立ちましたか?

今後最も読みたいコンテンツを教えてください。

ご回答ありがとうございました

監修プロフィール
芝大門 いまづクリニック院長 いまづ・よしひろ 今津嘉宏先生

1988年藤田保健衛生大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部外科学教室助手、同大学医学部漢方医学センター助教、WHO intern、慶應義塾大学薬学部非常勤講師、北里大学薬学部非常勤講師、首都大学東京非常勤講師などを経験。2013年芝大門 いまづクリニック開設。北里大学薬学部非常勤教員。著書に『風邪予防、虚弱体質改善から始める 最強の免疫力』(ワニブックス)など。

監修プロフィール
芝大門 いまづクリニック院長 いまづ・よしひろ 今津嘉宏先生

1988年藤田保健衛生大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部外科学教室助手、同大学医学部漢方医学センター助教、WHO intern、慶應義塾大学薬学部非常勤講師、北里大学薬学部非常勤講師、首都大学東京非常勤講師などを経験。2013年芝大門 いまづクリニック開設。北里大学薬学部非常勤教員。著書に『風邪予防、虚弱体質改善から始める 最強の免疫力』(ワニブックス)など。

健康情報サイト