血糖・糖尿病の症状

糖尿病の自覚症状とは

糖尿病になると、次のような自覚症状が現れます。

  • 糖尿病の自覚症状①:尿量が増える
     血液中のブドウ糖(血糖)が増え過ぎると、腎臓はブドウ糖を多量の水分と一緒に尿として排出するようになるので、尿の量が多くなります。
  • 糖尿病の自覚症状②:のどが渇く、水を多くのむ
     尿量が増えると体の水分量は減るので、喉は渇きやすくなり、水をたくさん飲むようになります。
  • 糖尿病の自覚症状③:疲れやすい、食べてもやせる
     食事を摂ってもブドウ糖が尿と一緒に体外に出てしまって、細胞の中に取り込まれないためにエネルギー不足となり、だるさや疲れやすさを感じるようになります。ブドウ糖の代わりに今度は、筋肉や脂肪を消費してエネルギーに変えようとするので、食べているのにやせていってしまうのです。

糖尿病は自覚症状が現れにくいので、健診での早期発見が大切

糖尿病の初期段階では自覚症状が現れにくく、知らぬ間に進行していることが少なくないため、定期的な検査による早期発見が何よりも大事です。一般の健康診断でも行われる空腹時血糖値検査では、次のように判定されます。

空腹時血糖値の区分
  • 「糖尿病域」

空腹時血糖値 126㎎/dL以上
糖尿病と判定され、合併症が起こり始めます。

  • 「境界域」

空腹時血糖値 110㎎/dL以上、126㎎/dL未満
糖尿病を発症する確率が高い糖尿病予備群。再検査と共に、早急な食生活の見直しが必要です。

  • 「正常高域」

空腹時血糖値 100㎎/dL以上、110㎎/dL未満
食生活の改善を行わないと、将来糖尿病になる可能性が高まります。

  • 「正常域」

空腹時血糖値 100㎎/dL未満
インスリンの働きがよい、健康な人です。


糖尿病は放置すると死に至る合併症を引き起こす

糖尿病が怖いのは、死に至るような深刻な合併症を引き起こすという点です。しかも、自覚症状がほとんどないので、気づかないうちに病状が進行しやすいのです。

高血糖状態が続くと、糖が血管を傷つけたり、糖が脂肪分と結びついたりすることで動脈硬化や腎不全を引き起こす他、神経細胞に酸素や栄養が十分に行きわたらなくなるために神経障害も起こり得ます。また免疫機能にかかわる白血球の働きも低下し、感染症にもかかりやすくなります。

  • 糖尿病の三大合併症
    (1)糖尿病神経障害
     糖尿病によって毛細血管が傷ついて血流が滞ると、栄養や酸素が供給されずに末梢神経が傷つきます。足のしびれや知覚障害などが起こり、進行すると潰瘍(かいよう)や壊疽(えそ)を招きます。

    (2)糖尿病網膜症
     糖尿病によって目の網膜の毛細血管が傷ついたり破れたりして、視力の低下や失明を招きます。

    (3)糖尿病腎症
     糖尿病によって腎臓の毛細血管が傷つくと、血液中の老廃物を尿として排泄できなくなります。腎臓の機能が低下し腎不全になると、腎臓の代わりとして透析治療が必要になります。

 

三大合併症の発症の目安

糖尿病による合併症が太い血管にまで及ぶと脳梗塞や心筋梗塞、動脈硬化に

さらに太い血管(動脈)の動脈硬化が進むと、脳や心臓、脚の病気を併発します。

  • 脳梗塞(のうこうそく)
     脳の動脈が詰まって起こります。発作が起こると突然、手足・顔面の麻痺(まひ)や、言語障害、意識障害が現れます。糖尿病になると、脳梗塞のリスクが2〜4倍に高まります。
  • 心筋梗塞
     心臓の冠動脈が詰まって起こります。発作的に激しい胸の痛みが起こりますが、糖尿病の人は痛みを感じにくいため発見が遅れやすく、命に関わります。糖尿病になると、心筋梗塞のリスクが約2倍に高まります。
  • 閉塞(へいそく)性動脈硬化症
     脚の動脈が詰まって起こります。脚のしびれや冷え、歩くと脚に痛みが起こりしばらく休むと治る間欠性跛行(かんけつせいはこう)や、潰瘍、壊疽が起こります。糖尿病になると、閉塞性動脈硬化症のリスクが約4倍に高まります。


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監修プロフィール
芝大門 いまづクリニック院長 いまづ・よしひろ 今津嘉宏先生

1988年藤田保健衛生大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部外科学教室助手、同大学医学部漢方医学センター助教、WHO intern、慶應義塾大学薬学部非常勤講師、北里大学薬学部非常勤講師、首都大学東京非常勤講師などを経験。2013年芝大門 いまづクリニック開設。北里大学薬学部非常勤教員。著書に『風邪予防、虚弱体質改善から始める 最強の免疫力』(ワニブックス)など。

監修プロフィール
芝大門 いまづクリニック院長 いまづ・よしひろ 今津嘉宏先生

1988年藤田保健衛生大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部外科学教室助手、同大学医学部漢方医学センター助教、WHO intern、慶應義塾大学薬学部非常勤講師、北里大学薬学部非常勤講師、首都大学東京非常勤講師などを経験。2013年芝大門 いまづクリニック開設。北里大学薬学部非常勤教員。著書に『風邪予防、虚弱体質改善から始める 最強の免疫力』(ワニブックス)など。

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