糖尿病になると、次のような自覚症状が現れます。
糖尿病の初期段階では自覚症状が現れにくく、知らぬ間に進行していることが少なくないため、定期的な検査による早期発見が何よりも大事です。一般の健康診断でも行われる空腹時血糖値検査では、次のように判定されます。
空腹時血糖値 126㎎/dL以上
糖尿病と判定され、合併症が起こり始めます。
空腹時血糖値 110㎎/dL以上、126㎎/dL未満
糖尿病を発症する確率が高い糖尿病予備群。再検査と共に、早急な食生活の見直しが必要です。
空腹時血糖値 100㎎/dL以上、110㎎/dL未満
食生活の改善を行わないと、将来糖尿病になる可能性が高まります。
空腹時血糖値 100㎎/dL未満
インスリンの働きがよい、健康な人です。
糖尿病が怖いのは、死に至るような深刻な合併症を引き起こすという点です。しかも、自覚症状がほとんどないので、気づかないうちに病状が進行しやすいのです。
高血糖状態が続くと、糖が血管を傷つけたり、糖が脂肪分と結びついたりすることで動脈硬化や腎不全を引き起こす他、神経細胞に酸素や栄養が十分に行きわたらなくなるために神経障害も起こり得ます。また免疫機能にかかわる白血球の働きも低下し、感染症にもかかりやすくなります。
さらに太い血管(動脈)の動脈硬化が進むと、脳や心臓、脚の病気を併発します。
1988年藤田保健衛生大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部外科学教室助手、同大学医学部漢方医学センター助教、WHO intern、慶應義塾大学薬学部非常勤講師、北里大学薬学部非常勤講師、首都大学東京非常勤講師などを経験。2013年芝大門 いまづクリニック開設。北里大学薬学部非常勤教員。著書に『風邪予防、虚弱体質改善から始める 最強の免疫力』(ワニブックス)など。