あなたは脂質の摂り過ぎの傾向があるようです。また、不規則な食事、お酒の飲み過ぎ、ストレス、運動不足など、生活スタイル全般にも問題がみられます。このままの生活を続けていると、脂質異常症(=高脂血症)や動脈硬化をはじめとする生活習慣病につながりかねません。食生活を中心にして、健康を気遣う姿勢を身につけるようにしましょう。
食事はできるだけ同じ時間に摂るようし、ゆっくりよく噛んで食べ、腹八分目にとどめることを心がけましょう。夜遅い食事も体脂肪をため込みやすいので、寝る3時間前には食事を終えるようにしてください。食事の内容面では、脂質の排出を助ける食物繊維を多く含む野菜類、豆類、海藻類、きのこ類を意識してたくさん摂ること。とくに緑黄色野菜は、不足しがちなビタミンやミネラルも豊富で、細胞の酸化を抑える抗酸化物質も多く含まれています。また、同じ食材でも揚げる、炒めるといった調理法を、焼く、煮る、蒸すといった方法に変えるだけで、ずいぶんと脂質の摂取量を減らすことができます。家庭での食事や、外食時のメニュー選びの際に、頭に入れておくとよいでしょう。
管理栄養士。1983年女子栄養大学卒業。’96年虎の門病院栄養部第5科長を経て部長。’02年東北大学大学院医学系研究科修士課程修了。日本病態栄養学会常任理事、日本臨床栄養学会評議員、(社)日本栄養士会副会長などを務める。