あなたは中性脂肪危険度がやや高めです。すでに健診などで「中性脂肪値が高め」と指摘された人もいるかもしれません。同時に血圧や血糖値なども高めの人は、たとえ中性脂肪値が基準値内でも動脈硬化を進めるリスクが高く、注意が必要です。また、喫煙している人、ストレスが多い人、女性では閉経後の人なども要注意! 食生活の改善がなかなかうまくいかない人は、トクホ(特定保健用食品)や中性脂肪対応の市販薬を利用するのも1つの手です。
中性脂肪を増やす主な原因は①過食②運動不足③アルコール④遺伝的体質。特に食生活の影響は大きいため、多くの場合は食事の見直しにより中性脂肪値のコントロールが可能です。まず過食を避け、適正エネルギーを守ることが大切。脂身の多い肉類やバターなどの油脂類、砂糖や菓子類、アルコールは控えること。逆に食物繊維が多い食品は、中性脂肪の吸収を抑え、体外への排出を助けます。野菜、海藻、大豆製品、きのこ類、玄米などを積極的に摂るよう心がけましょう。また、禁煙を心がけてください。
1959年慶應義塾大学医学部卒業。64年同大学大学院修了後、米国ハーネマン医科大学留学。慶應義塾大学医学部老年内科科長、防衛医科大学校第一内科教授などを経て、現職。著書・監修本に『新版心臓病 よくわかる最新医学』(主婦の友社)、『生活習慣病を克服する 病気の分かりやすい解説からその予防・治療まで』(ライフ・サイエンス)など多数。