あまり心配のない範囲ですが、尿の状態や量が今までと変わってきた、むくみがなかなかとれない、体がだるいといった症状がある場合は、検査して原因を確かめておくと安心です。現在とくに気になる症状がなくても、設問のNo.11~20で「はい」が多かった人は、腎臓のトラブルを招きやすいので注意が必要です。食事や睡眠のとり方など生活習慣全般の見直しをしましょう。
むくみはとくに女性に起こりやすい症状ですが、その多くは血行不良やホルモンバランスの乱れなどによる生理的なものです。ただし、顔やまぶたのむくみが続いたり、すねを指で押して、へこみがなかなか元に戻らなかったりする場合は、腎臓のトラブルを疑ったほうがよいでしょう。生活面では、栄養バランスのよい食事を規則正しく摂ること、水分を十分に摂ること、過労や睡眠不足を避けること、適度な運動を習慣にすることを心がけてください。定期的に健康診断を受けることも大切です。
1974年順天堂大学医学部卒業。東海大学医学部内科講師、アメリカ・ミネソタ大学客員講師、順天堂大学医学部腎臓内科助教授などを経て、2015年より現職。医学博士。