あなたの肩はとても調子がいいようですね。今のところ、四十肩・五十肩の危険はほとんどないといってよいでしょう。肩は重い頭を支え、左右の腕を吊り下げているため、負担がかかりやすく、障害が起こりやすい部分です。これからも運動や休養など生活上の工夫で、健康な状態をキープしてください。
四十肩・五十肩は40代以降の人に起こりやすいという以外、男女差やなりやすいタイプはとくにありません。そのため、誰もがかかる可能性があると考えて、肩の健康を維持する生活をこころがけることが大切です。
ふだん体をあまり動かさない人、とくにパソコン操作などデスクワークをすることが多い人は、肩や首がこったり、張ったりすることはありませんか?
四十肩・五十肩は肩関節周囲の炎症によるもの、肩こりは肩や首の筋肉の疲労によるものという違いはありますが、運動不足はどちらにとっても好ましくありません。肩の関節や筋肉を柔らかくするストレッチや、ラジオ体操やウォーキング、ジョギングなど全身の血行をよくする運動を習慣づけるようにしましょう。また、冷房などで肩を冷やさないことも大切です。
1947年生まれ。東京大学医学部卒業 1997年より聖路加国際病院整形外科部長となる。2012年より林外科病院整形外科部長。専門は関節外科、スポーツ医学、ひざ関節と関節鏡による手術など。