「もうダメだ。明日は起きられないかも」と思っても、一晩ぐっすり眠れば元気になる。もしくは、2〜3日のんびり過ごせば次第に元気になるのが生理的に起こる普通の疲れです。疲労でダメージを受けた心身も、睡眠や休息によってきちんと回復していきます。もちろん生理的疲労には、肉体的な疲労だけでなく、精神的な疲労も含まれます。
けれども生理的疲労を放置していると、病的な疲労を招いたり、疲れが慢性化したりする可能性が出てきてしまいます。
長時間眠っても週末の休みを寝て過ごしても、いつもすっきり疲れが取れない。仕事が気になったり、心配事で眠れない日が続いたりするなど、心身に異常が発生しているのに「私は元気!」と信じて疑わないような状態は病的な疲れです。こうした「病的疲労」には、基礎疾患がはっきりしている疲労と、基礎疾患のない疲労があります。
1988年藤田保健衛生大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部外科学教室助手、同大学医学部漢方医学センター助教、WHO intern、慶應義塾大学薬学部非常勤講師、北里大学薬学部非常勤講師、首都大学東京非常勤講師などを経験。2013年芝大門 いまづクリニック開設。北里大学薬学部非常勤教員。著書に『風邪予防、虚弱体質改善から始める 最強の免疫力』(ワニブックス)など。