気管支ぜんそく

気管支ぜんそく

気管支ぜんそくとは、のどから肺にかけての空気の通り道である「気道」の粘膜が、慢性的な炎症により過敏になり、外部からの刺激に過剰に反応して呼吸困難や咳き込みを繰り返す病気のことです。

気管支ぜんそくは子どもだけではなく、大人になってから発症することも少なくありません。発作が起こっている時だけでなく、発作が起こっていない時期に、いかに気道の炎症を抑えるかが重要です。症状が治まったように見えても、粘膜が過敏にならないように予防する継続治療が必要です。

近年は治療法が進歩し、適切な治療を継続すれば、健康な人と変わらない生活を送ることも可能になっています。

監修プロフィール
東邦大学医療センター大橋病院 教授 まつせ・ひろと 松瀬 厚人 先生

1989年大分医科大学(現大分大学)卒業。長崎大学病院治験管理センター准教授、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座呼吸器病態制御学分野准教授を経て、2014年より現職。専門は呼吸器内科、特にぜんそくなど呼吸器の病気の診断と治療。『喘息予防・管理ガイドライン2024』作成委員。

気管支ぜんそくについて知る


気管支ぜんそくの原因

●気管支ぜんそくには「アトピー型(アレルギー性)」と「非アトピー型(非アレルギー性)」がある
気管支ぜんそくには、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を血液検査で特定できるものとそうでないものがあり、前者を「アトピー型」、後者を「非アトピー型」と呼びます。また、気管支ぜんそくは子どもの頃に発症する「小児ぜんそく」と、大人になってから発症する「成人ぜんそく」に大別されます。小児ぜんそくのほとんどが「アトピー型」です。

・アトピー型ぜんそく
アトピー型ぜんそくは、アレルギーとして起きるぜんそくで、アレルゲンが判明しているものをいいます。主なアレルゲンはダニ、ハウスダスト、カビ、花粉、ペットの毛やフケなど。アレルギー素因(アレルギー体質)をもっていると、気管支ぜんそくの他にも、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、結膜炎、食物アレルギーなどが同時に起こることもあります。

アトピー型ぜんそくを引き起こすアレルゲンのイメージイラスト

・非アトピー型ぜんそく
非アトピー型ぜんそくは、アレルゲンが特定できないタイプのぜんそくです。様々なリスク因子がかかわって、発作を引き起こします。
例えば、かぜによって気道が炎症を起こし、悪化してぜんそく発作を起こすこともあります。他にもストレス、冷たい空気や気候の変化、汚れた空気やたばこの煙、香水や化粧品の成分などがあります。女性の場合、月経や妊娠中などもリスク因子になり得ます。また、職業と関連の深い物質が原因となる「職業性ぜんそく」もあります。
ぜんそくの難治化には、肥満や喫煙なども関係しています。詳しい原因は不明ですが、非アトピー型が多い成人のぜんそくは、難治化する場合があります。

非アトピー型ぜんそくを引き起こすアレルゲンのイメージイラスト

●発作の引き金が異なる気管支ぜんそくもある
運動や解熱鎮痛剤の服用、特定の食べ物の摂取後に気管支ぜんそくの発作が起きるなど、発作の引き金は人それぞれ異なります。

・運動誘発ぜんそく
運動がきっかけで起こるぜんそく。運動による気道内の温度変化や水分喪失などが刺激となって発作が起こると考えられています。
・解熱鎮痛剤誘発ぜんそく
アスピリンに限らず、解熱鎮痛剤を服用した時に発作が誘発されるタイプのぜんそく。熱や痛みの原因となるプロスタグランジンの代謝異常が原因と考えられています。
・食物依存性運動ぜんそく
特定の食べ物を食べた後に、激しく運動すると発作が起きやすくなっています。
・アルコール誘発ぜんそく
アルコールを摂取した後、ぜんそくの発作や息苦しさを感じた場合は、アルコール誘発ぜんそくの可能性があります。これは日本人に多いタイプのぜんそくです。
アルコールは肝臓でアルコールデハイドロゲナーゼ(ADH)という酵素の働きによってアセトアルデヒドに代謝されます。アセトアルデヒドは、さらにアセトアルデヒドデハイドロゲナーゼ(ALDH)という酵素の作用で酢酸に代謝され、代謝された酢酸は炭酸ガスと水に分解されます。日本人の半数は遺伝的にこのALDHの活性が低く、飲酒後に血中にアセトアルデヒドが増加しやすくなっています。アセトアルデヒドは白血球からヒスタミンというアレルギーの誘発物質を放出するため、ぜんそく発作が誘発されます。またヒスタミンは血管を拡張させ顔が赤くなります。アルコールを飲むと顔が赤くなる人は、遺伝的にALDH活性が低い可能性があります。

運動誘発ぜんそく、解熱鎮痛剤誘発ぜんそく、アルコール誘発ぜんそくを引き起こすアレルゲンのイメージイラスト

このように、発作の引き金は様々ですが、粘膜の炎症に対する治療法は基本的には同じです。


気管支ぜんそくの症状

激しい発作が「時々起こること」に注目されがちですが、一番の問題は気道に「常に炎症があること」。ぜんそくのない人では問題を感じないようなちょっとした刺激でも、気道の粘膜が過敏に反応して、発作的に咳や、ゼーゼー、ヒューヒューという音を伴うぜん鳴、息苦しさなどが起こります。特に夜間や早朝に症状が出やすいのも、気管支ぜんそくの特徴です。

気管支ぜんそくの典型的な症状は以下の通りです。

●典型的な気管支ぜんそくの症状
・息苦しさ

気道が狭くなっているため、呼吸が十分にできず息苦しくなります。特に息を吐く時に苦しく、息切れしたりします。
・呼吸時のゼーゼー・ヒューヒュー音(ぜん鳴)
のどや胸から「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音がします。
・痰の絡んだ感じが取れない
痰が出て絡み、のどや胸がゴロゴロしたり、咳に痰が絡んだりします。
・激しい咳
激しい咳が出て止まらなくなります。夜や明け方に咳がひどくなることが多いのも特徴です。

激しい咳のイメージイラスト

●気管支ぜんそくだと気づきにくい症状もある
気管支ぜんそくの症状には、胸の痛みや違和感、咳は出ないが痰が増える……といった、典型的ではない症状もあります。気管支ぜんそくだとは気づかずに、「大丈夫だろう」と放置しないことが大切です。このような症状が続く場合は、受診を検討しましょう。

●受診の目安
呼吸困難、ぜん鳴といった典型的なぜんそくの発作があれば、できるだけ早く呼吸器内科へ受診を。また、典型的な症状がなくても、咳が1カ月以上続く場合は、一度専門医の診断を受けましょう。


気管支ぜんそくの対策・治療法

気管支ぜんそくの診断には、決め手となる検査や数値がありません。そのため、いくつかの検査結果をもとに、総合的に診断されます。

<主な診察・検査>
●問診と聴診
気管支ぜんそくは夜間に症状が出やすく、診察する昼間は症状がないことが多いため、問診では「いつ」「どういう時に」「どんな症状が出るのか」など症状が出た時の様子を、医師にできるだけ詳しく伝えることが大切です。例えば「お酒を飲んだ後に息苦しくなる」「かぜをひくと咳が出やすい」など、具体的に伝えるようにしましょう。医師は聴診器を使って、ぜん鳴の有無を確認します。

●呼吸器機能検査
呼吸器機能検査は、スパイロメーターという機械を使って、呼吸量や吐く息のスピードから、呼吸器機能を確認します。検査では、クリップで鼻を塞ぎ、マウスピースをくわえ、息を深く吸ってから、しっかり吐きます。

スパイロメーターを使って、呼吸量や吐く息のスピードから、呼吸器機能を確認しているイメージイラスト

●気道過敏性テスト
気道過敏性テストでは、気道を収縮させる作用のある物質を、濃度を変えながら吸入して反応を調べます。診断にかかわる重要な検査です。

●似た病気との鑑別のための検査
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、結核、がんなど、ぜんそくと似た病気との鑑別を目的に、胸部レントゲン検査などの画像検査も行います。

●アレルギー検査
血液検査や皮膚反応テストで、アレルギー症状を引き起こす原因の有無や、アレルギーの程度、アレルゲンの種類などを調べます。

●呼気中の一酸化窒素(NO)濃度の測定
吐いた息に含まれる一酸化窒素(NO)の濃度を測定して、気道の炎症状態を調べます。NOの量が多いと、ぜんそくが疑われます。

<治療>
●4段階の重症度に合わせて治療方針を決定
気管支ぜんそくの重症度は以下の4段階に分けられます。重症度によって、一人ひとりに合わせた治療方針を医師と相談して決めていきます。

①軽症間欠型
・軽い症状はあるがすぐ消える。1週間に1回未満。
・夜間に症状が起こるのは1カ月に2回未満。

②軽症持続型
・症状は1週間に1回以上あり、日常生活や睡眠が妨げられることが1カ月に1回以上ある(症状は毎週あるが、毎日ではない)。
・夜間にも1カ月に2回以上症状が起きる。

③中等症持続型
・症状が毎日あり、しばしば悪化する。
・日常生活や睡眠が妨げられることが1週間に1回以上ある(症状は毎日あるが日常生活に大きな支障を来さない)。
・夜間にも1週間に1回以上症状が起きる。

④重症持続型
・症状が毎日あり、日常生活が制限される(症状が毎日あり、日常生活に支障を来す)。
・夜間の症状はしばしばあり、しばしば増悪する。
 

気管支ぜんそくの治療は、症状に応じた薬を積極的に使用した後、徐々に薬の量や使用回数を減らしていく「ステップダウン」が基本です。症状が改善しても、基本的に約3カ月は同じ種類の薬を同量使用します。「よくなったから」と自己判断で薬をやめてはいけません。医師と相談しながら、治療を継続して進めていくことが何より大切です。

●薬物療法と生活改善を組み合わせ、発作を起こさずに日常生活を送れることを目指す
薬で炎症を抑えるのと同時に大切なのが、アレルゲンの除去やストレスケアなど、日常生活の負担をできるだけ減らすことです。気管支ぜんそくの治療では、病気が完全に治る「治癒」ではなく、治療によって症状が落ち着いている状態「寛解(かんかい)」が、長く続くことを目指します。

医師が患者に「寛解を目指しましょう」と呼びかけるイメージイラスト

<治療薬は予防薬と発作止めの2種類>
●予防薬(コントローラー)
・ステロイドの吸入薬
…炎症のある部位に直接薬が届きます。気管支ぜんそくの治療において非常に重要な薬です。
・長時間作用性気管支拡張薬…長時間にわたり気管支を拡張する効果のある薬です。主な薬に、長時間作用性の吸入β2刺激薬と吸入抗コリン薬などがあります。

●発作止め(リリーバー)
・短時間作用性β2刺激薬
…即効性が高く、吸入後10分ほどで効果が表れます。
・ステロイドののみ薬…発作止めとして使用する場合もあります。

●発作が出ていない時も治療継続が大切
気管支ぜんそくは慢性の病気です。つまり、発作がない時も継続して治療することが大切なのです。途中で治療をやめてしまうと、気道の粘膜や筋肉が徐々に厚くなって気道の内部が狭くなる「リモデリング」が起こります。

気管支ぜんそくは慢性の病気なので、症状がなくても気道に炎症が起こっている。治療を続けると、発作が起きても回数が減っていき、炎症が収まって寛解に近づくが、途中で治療をやめると、気道の粘膜や筋肉が徐々に厚くなって気道の内部が狭くなる「リモデリング」が起こり、発作がなくてもいつも苦しくなる。

リモデリングが進むと、発作が治まっても気道の中が狭いままなので、発作の頻度や程度が増えていく上に、発作が治まっても「いつも苦しい」状態になってしまいます。
かつては命にかかわる危険があったぜんそく。近年は継続治療で予防すれば、発作が起こらないようコントロールでき、気管支ぜんそくのない人と同様の生活を送ることが可能になっています。自分に合う薬や量を医師と相談して、前向きに取り組みましょう。


気管支ぜんそくの予防法

気管支ぜんそくを根本的に予防する方法はありませんが、発作を起こさないために、以下の対策を取り入れてみましょう。

●アレルゲン対策
寝具を清潔に保つ、こまめに掃除する、ダニ対策を行うなどのアレルゲン対策で、炎症悪化の予防を。例えば、家具の上に小物などを飾ると、ほこりがたまりやすく、掃除もしにくくなります。インテリア小物はガラス戸のついた棚などに入れて楽しみましょう。

●禁煙・受動喫煙対策
喫煙はぜんそく悪化の大きな要因です。ぜんそくのある人にとって、たばこは百害あって一利なし。本人の喫煙はもちろん、家族の喫煙も症状悪化に影響するため、家族みんなで禁煙を心がけましょう。

●感染症対策
かぜなどの感染症が、気管支ぜんそく悪化のきっかけとなる場合があります。手洗い、マスクの使用、十分な睡眠など体調管理、流行前にはワクチン接種も検討を。

●ストレス対策
ストレスもぜんそく悪化の要因の1つ。リラックスできる時間を設けるなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

●肥満対策
体重を減らすだけで、継続的なコントロールがしやすくなります。体重管理、ダイエットなどを、無理のない範囲で実施を。

●規則正しい食生活と適度な運動
規則正しい生活と適度な運動は生活習慣の基本。朝食をしっかり食べる、夜遅い時間のドカ食いは控える、ウォーキングやストレッチを日課にするなど、日々の生活を見直しましょう。

●発症後は治療継続が最大の予防
発作予防には日頃のコントロールが重要です。自己判断で薬をやめてしまうと、リモデリングが起こってしまいます。医師の指示通り吸入治療を続けることが、一番の予防策になります。

気管支ぜんそくの予防となる「アレルゲン対策」「禁煙・受動喫煙対策」「感染症対策」「ストレス対策」「肥満対策」「規則正しい食生活」「発症後は治療継続すること」を表すイメージイラスト

気管支ぜんそくQ&A

Q. 気管支ぜんそくとぜんそくは何が違うのですか?

A. 一般的には「気管支ぜんそく」と「ぜんそく」は同じです

一般的に、気管支ぜんそくとぜんそくは「肺の病気」という意味では同じです。両者に違いはありません。

Q. 咳ぜんそくと気管支ぜんそくは何が違うのですか?

A. 咳ぜんそくは1カ月以上も続くしつこい咳が原因ですが、放っておくと気管支ぜんそくに移行することも

気管支ぜんそくは「息苦しさ(呼吸困難)」「のどや胸からゼーゼー、ヒューヒューというぜん鳴」「痰が絡む」「咳が出る」という典型的な症状が見られます。一方、咳ぜんそくは1カ月以上も続くしつこい咳が特徴。夜間から明け方にかけて咳が出ることが多く、気管支ぜんそくと共通点が多いですが、呼吸困難やぜん鳴といった症状は現れないという大きな違いがあります。咳ぜんそくをそのまま放っておくと、3~4割は気管支ぜんそくに移行するため、咳が1カ月以上続く場合は、呼吸器内科を受診して治療しましょう。

Q. 気管支ぜんそくは自然に治ることがありますか?

A. 小児ぜんそくは約7割が寛解するといわれています

子どもの頃に発症する小児ぜんそくは、中学校に入学する頃には約70%が寛解するといわれています。寛解とは、完治とはいえないまでも、症状が治まって穏やかな状態のこと。つまり、気管支ぜんそくは医師の診断、正しい治療を継続すれば、コントロールできる病気ともいえます。しかし、残りの約30%はそのまま成人ぜんそくに移行するか、いったん寛解した後に、成人して再発するケースも。小児ぜんそくに比べて、成人のぜんそくは治りにくく慢性化しやすい特徴があります。

Q. 気管支ぜんそくは完治する病気ですか?

A. 現時点の医療では「完治」はできませんが、長期的に発作を起こしにくくする「寛解」を目指しましょう

気管支ぜんそくは慢性の病気です。発作がしばらく起こっていないからといって、完治したわけではありません。治療によって根本的に治すことは今の医療では難しく、気道の炎症を抑えて症状をコントロールし、発作を起こさないようにする状態(寛解)を目指します。ぜんそくの方の気道は常に(慢性的に)炎症している状態です。少しの刺激でも気道が過剰に反応し、ぜんそくを再発させてしまうことがあるため、自己判断で治療をやめるのは禁物です。完全に治すよりも、毎日を元気により快適に過ごすことを目指して、根気よく治療に取り組みましょう。

Q. 大人になってから突然ぜんそくになることはありますか?

A. あります。近年は、中高年以降に新たにぜんそくを発症する人が増えています

詳しい原因は分かっていませんが、花粉症などのアレルギー体質がある、仕事のストレス、かぜなどをきっかけに、突然ぜんそくになる場合があります。女性の場合は月経や妊娠なども引き金になります。他にも、アルコールやたばこ、肥満など、様々な要因が重なって、ぜんそくの発症や悪化に関係すると考えられています。

Q. 気管支ぜんそくの人が避けるべきことは何ですか?

A. 自分が発作を起こす原因となる因子を確実に避ける習慣を身につけましょう

ホコリやダニ、運動や特定の食べ物など、自分にとって何が発作の引き金になるかが分かっているなら、リスク因子を確実に避ける習慣を身につけましょう。アルコールの飲み過ぎや、たばこは発作が起こりやすい状況をつくるため、極力避けます。ぜんそくの主原因の1つであるかぜを完全に避けることはできませんが、手洗い、うがい、マスク、湿度を整えるなど、感染症対策の徹底を。

Q. 気管支ぜんそくでも運動して大丈夫ですか?

A. 治療を継続し、コントロールできているなら運動も問題ありません

治療を継続して、気道の炎症をしっかりコントロールできているなら、運動をしても問題はありません。適度な運動はむしろ、発作予防、ストレス解消にもつながります。ただし、運動で発作が誘発される場合には、運動前には短時間作用性の気管支拡張薬を吸入する、ウォーミングアップをしっかりする、花粉の季節には屋外を走らない、といった注意も大切です。自分のペースや体調に合わせて、ウォーキングや水泳など、無理のない運動を取り入れましょう。

Q. 気管支ぜんそくは遺伝しますか?

A. 気管支ぜんそくの発症には遺伝的要因が関与します

両親がぜんそくの場合、両親ともぜんそくでない場合と比較して、子どものぜんそく発症率が増加します。さらに双子の研究で、遺伝子が異なる二卵性双生児よりも遺伝子が同じ一卵性双生児のほうが二人ともぜんそくを発症する率が高いことなどから、ぜんそくには遺伝的要因が関与することが示されています。ただし、ぜんそく患者がいる家系の子どもが必ずぜんそくを発症するというわけではありません。

Q. 吸入ステロイドは長く使っても安全ですか?

A. 医師に処方された量を守れば、長期間使用しても安全です

そもそも、吸入ステロイドは副作用の少ない薬剤です。医師に処方された量を守って吸入していれば、長期間使用しても問題ありません。唯一の副作用として、口の中に残った薬が粘膜に作用して、「口の中やのどに違和感が出る」「声がかれる」「口腔カンジタ症になる」など、口腔内に症状が出ることがあります。そうした副作用は、吸入後のうがいで予防できます。面倒でも、吸入後は必ずうがいを行い、食後はうがいと歯磨きを習慣にしましょう。
なお、小児が吸入ステロイドを使用する場合、大人とは異なる注意点があります。主治医と相談の上、成長にかかわる薬の影響に関する正しい知識を身につけて、恐れることなく治療に取り組みましょう。

Q. 肥満だと、気管支ぜんそくになりやすいですか?

A. 肥満度が高まるほど、ぜんそくの発症リスクは高くなります

太っていると、体内にたまった脂肪細胞が炎症を起こす物質をつくり出すため、気道炎症が悪化して、ぜんそくが発症しやすくなると考えられています。肥満度が高まれば高まるほど、ぜんそくの発症リスクは高くなります。


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