熱中症になると、めまい、吐き気、頭痛、けいれんなど様々な症状が起こります。熱中症を疑う症状がある人を見かけたら、すぐに適切な応急処置を行いましょう。熱中症は傷病者の意識の有無により、行う手当の順番が変わります。「意識がある場合」「意識がない場合」に分けて解説・実演します。いざという時のために覚えておきましょう。
●応急手当のポイント
熱中症では、めまいや吐き気、頭痛、けいれんなどさまざまな症状が起こります。
熱中症と思われる症状が見られたら、速やかに適切な応急処置を行うことが大切です。
それが重症化を防ぐポイントとなります。
熱中症の応急手当のポイントは、意識があるかないかによって処置が変わってくるので、順番に説明していきます。
●意識がある場合の熱中症の応急手当
熱中症になりやすい環境でぐったりしている人を見かけたら、まずは声をかけて意識のあるなしを確認しましょう。
涼しい場所へ移動させます。屋外は木陰などに連れて行きましょう。
室内でエアコンがあれば、冷房を最強にし、うちわや扇風機も使って直接風を当てます。
水で絞ったタオルで体を覆い、風を送って体を冷やします。
ベルトやボタンがあれば、緩めて楽な姿勢にします。
冷やすポイントです。
冷たいペットボトルなどがあれば、首、わきの下、太ももの付け根などを集中的に冷やすと効果的です。
水分を摂らせましょう。あればスポーツ飲料や薄い食塩水などを飲ませます。
ただし、吐いてしまう場合は飲ませないでください。
点滴による水分補給が必要かもしれないので、医療機関を受診させましょう。
状態が良くなったか確認します。
安静にして十分に休息をとっても症状が改善しない場合は、医療機関を受診させましょう。
●意識がない場合の熱中症の応急手当
呼び掛けに反応せず意識がない場合は、何よりも先に救急車を呼んでください。
迷わず119番することが命を救うことにつながります。
救急車を待っている間に涼しい場所へ運び、衣服を緩め、体を冷やします。
重症者の救命は、いかに早く体温を下げられるかにかかっています
救急車が来るまで首、わきの下、太ももの付け根を集中的に冷やし続けます。
水で絞ったタオルで体を覆い、風を送って体を冷やします。
意識がないときに水を飲ませると窒息する危険があるので、水は絶対に飲ませないでください。
●常に傷病者を観察しよう
意識がある場合とない場合に分けてお伝えしましたが、最初は意識があっても途中でなくなるということがあります。
大切なのは、傷病者の側を離れずに観察を続けることで臨機応変に対応することです。
観察内容を救急隊や医療機関に伝えることが、傷病者の命を守ることにつながります。
子供と高齢者は特に注意が必要です。
乳幼児は体温が高く、汗を出す汗腺の発達が未熟で、体温コントロールが苦手です。
高齢者は体内の水分の割合が少なく、暑さやのどの乾きを感じにくくなっています。
応急手当とともに、熱中症にならないための予防も心がけましょう。