心配するほどではありませんが、あなたのライフスタイルには過敏性腸症候群を招きやすい要因がいくつかあるようです。自分がどんな状況で下痢や便秘を起こしやすいか振り返り、過労やストレスなど腸に負担をかける要因があれば改めていきましょう。また、お腹の調子が悪く、生活を見直しても改善しない場合は軽い症状でも軽視せず、受診して原因を確かめましょう。
過敏性腸症候群で起こる便秘では硬くコロコロした便になりますが、残便感があってスッキリしない、強くいきまないと排便できないといった場合も、便秘の注意信号です。思い当たる人は日ごろから食物繊維と水分をたっぷり摂ることを心がけてください。下痢になりやすい人も、適度な硬さの便をつくるために食物繊維が必要です。また、デスクワークなどで運動不足になりがちな人は、努めて体を動かすこと。軽く汗ばむ程度の運動を習慣にし、自律神経をリセットしましょう。
1969年岡山大学医学部卒業。米国留学(シカゴ大学などに5年間)。国立国際医療センター第一消化器科医長、国立精神・神経センター国府台病院副院長、独立行政法人国立病院機構さいがた病院院長、国立国際医療センター国府台病院院長を経て、現職。