自宅でできる!内臓脂肪と肥満チェック

[3]自宅でできる! 内臓脂肪と肥満チェック

[3]自宅でできる! 内臓脂肪と肥満チェック


自分の体にはどのくらい内臓脂肪がたまっているのか、どのくらい太っているのかは自宅で簡単に確認することができます。早速チェックしてみましょう。



内臓脂肪チェック:お腹周りが男性85cm、女性90cm以上だと内臓脂肪型肥満

内臓脂肪は、断面積が100cm2以上蓄積すると、様々な病気を合併しやすいことが明らかになっています。自分の内臓脂肪がその量を超えているのかどうかは、おへその高さのお腹周り(腹囲)を測ることでおおよそ知ることができます。

内臓脂肪の断面積が100 cm2以上に相当するお腹周り(腹囲)は、男性が85cm、女性が90cm以上です。これが基準となり、これ以上だと内臓脂肪型肥満であると判断されます。

なぜ男性よりも女性のほうが太いのかというと、女性は皮下脂肪もたまっていることが多く、皮下脂肪にプラスして内臓脂肪が増えていくという特徴があるためです。


お腹周り(腹囲)の正しい測り方

お腹周り(腹囲)の測り方で注意しなければならないのは、お腹周り(腹囲)とは、腰の中で最も細くくびれているウエストの部分(いわゆる洋服のウエスト位置)ではなく、「おへそ」の位置だということです。


腹囲の正しい測り方。おへその高さで水平に測る。お腹が出ていて、おへそが下を向いている場合、肋骨の一番下の部分と、骨盤の出っ張った部分の中間点の高さで測定する。

〈お腹周り(腹囲)の測り方〉
①食後は避けて空腹時に、おへそが見えるように素肌で測ります。
➁おへその高さで、床と水平になるようにメジャーを当てます。水平であることが重要なので、できるだけ他の人に測ってもらいましょう。1人で測る場合は鏡を見ながら行ってください。また、メジャーがお腹に食い込まないように注意しましょう。
③両足をそろえて立ち、腕は自然に下ろします。自然に呼吸し、軽く息を吐いた終わりにメジャーの目盛りを読みます。
※お腹が出ていて、おへそが下を向いている場合は、肋骨の一番下の部分と、骨盤の出っ張った部分の中間点で測定します。


肥満度チェック:BMI(ボディマス指数)が 25以上だと肥満、35以上だと高度肥満

BMI(ボディマス指数)とは、肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指数です。[体重(kg)]÷[身長(m)] ÷[身長(m)]の計算式で求めることができます。身長はセンチメートル(cm)ではなくメートル(m)で計算するので、注意しましょう。


肥満度判定基準(日本肥満学会)の基準表。BMIが18.5未満は低体重(やせ)、18.5~25未満は普通体重、25~30未満は肥満(1度)、30~35未満(2度)、35~40未満は肥満(3度)、40以上は肥満(4度)で、BMI35以上は高度肥満です。

この体格指数で、BMIが22になる時の体重が「標準体重」で、最も病気になりにくいとされています。
肥満の基準は国によって違いますが、日本ではBMI 25を超えると生活習慣病のリスクが2倍以上になることから、「肥満」と判定されます。BMI 35を超えると「高度肥満」として、より積極的な減量治療をする必要があります。ちなみに世界保健機関(WHO)の基準ではBMI 30以上で肥満と判定されますが、日本の基準が厳しいのは、日本人が内臓脂肪型肥満になりやすく、少しの肥満でも生活習慣病を引き起こしやすいからです。
腹囲の基準に当てはまらなくても、BMIが25以上の場合は、皮下脂肪型肥満である可能性があります。また、肥満はもちろんよくありませんが、BMI 18.5以下の低体重(やせ)も、将来フレイル(虚弱)になるリスクが高まるので気をつけましょう。

近年、体重計として主流になっている「体組成計」も体脂肪率を測ることができ、肥満のチェックに便利です。アプリなどと連携して気軽にグラフ化できるものもあるので、活用してみましょう。毎日体重を測ることは、内臓脂肪を減らすダイエットの第一歩でもあります。