中性脂肪中性脂肪

この検査でわかること

中性脂肪は別名「トリグリセライド」とも呼ばれます。体の中でエネルギーを貯蔵している脂肪のほとんどは中性脂肪です。

中性脂肪はエネルギー源として脂肪細胞の中に蓄えられます。消費エネルギーよりも摂取エネルギーが過剰な状態が続くと、本来の脂肪の貯蔵庫である皮下脂肪だけでなく、内臓の周りに蓄積して内臓脂肪型肥満となります。こうなると糖や脂質の代謝異常を起こし、メタボリックシンドロームになります。さらに肝臓や筋肉、心臓の筋肉など、本来脂肪をため込む場所でないところにもたまり(異所性脂肪)、その臓器の機能を低下させます。

健診で測定しているのは、血液中を移動している中性脂肪です。この数値が高いことはエネルギー過剰状態を示し、肝臓から全身の細胞へと脂肪の供給量が増えていることを意味します。

基準値

150未満(単位:mg/dL)
日本動脈硬化学会による

基準値から外れた場合

数値が150mg/dL以上の場合は、高トリグリセライド血症という脂質異常症と診断されます。脂質異常症は高血圧や高血糖、喫煙と重なると動脈硬化を加速させ、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞など、主要な血管の閉塞につながるので、早めの対策が必要です。

150mg/dL未満の場合でも安心は禁物です。動脈硬化の予防にかかわるHDLコレステロールは中性脂肪値が130mg/dLくらいから減り始めることが確認されており、この段階でも動脈硬化を進めないための対処が必要になります。中性脂肪値が少し高めであったり、年々数値が高くなっていたりする場合には、生活習慣の見直しなど早めのケアに取り組みましょう。

数値を改善するためのセルフケア

今の体重から3%程度減らしてみよう

中性脂肪値が高くなる主な原因には、過食と運動不足が挙げられます。食べ過ぎで過剰なエネルギーが体に入ってきたり、運動不足でエネルギーの消費が少なかったりすると、余ったエネルギーは中性脂肪に変換され、皮下や内臓の脂肪組織に蓄えられていきます。数値改善のためには、何よりも減量すること。体重の3%程度の減量でも中性脂肪値の改善が期待できます。

脂質、糖質、アルコールの摂り過ぎに注意

食生活では、脂肪の摂り過ぎだけでなく、糖質にも注意が必要です。糖も過剰になれば中性脂肪につくり換えられるのです。また、お酒の飲み過ぎも影響します。アルコールは、中性脂肪を分解するリポ蛋白リパーゼという酵素の働きを低下させることで、中性脂肪値を高くしてしまうのです。γ-GTPと中性脂肪の値が両方とも高い人は、まずは節酒から始めるとよいでしょう。

有酸素運動は脂肪を燃焼させる働きがあります。少し汗ばむくらいの速さでのウォーキングなど、10分間×1日3回でもよいので、日々の生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。